二人の関係を良くするために、色々な事柄を話し合ったり、二人の間の不満や問題点を解決しようとがんばってみることはありますよね。
ただ、それにもかかわらず、なかなか二人の関係が良い方向に動かない・・
そんなことはよくあるものです。
そういったように色々とがんばっているのに二人が前に進まないのには状況ごとに様々な理由があるものですが、ここでは一つ、「重要度」という点を考えてみたいと思います。
ある時、二人の間に問題点があらわれてそれを解決しようとしている時に、普段私たちはその問題点の「重要度」というものをどれくらい意識するものでしょうか。
ひとことで不満や問題点と言っても、当然ながらその中には重要度の小さいものと大きなものがありますよね。
普段からがんばっているようでも、重要度の小さい問題の解決にばかり力を注いでいますと、「大変な割に効果がない」ということにもなりますから、この点は結構重要ですよね。
たとえば、
「カレーに入れるジャガイモの切り方」
で二人の意見に違いが出て、不満を感じることは事実だし、その問題の解決が難しかったとしても、二人の関係にとってその問題の重要度は小さいでしょう。
一方で、他にたとえば、
「会話や触れ合いがない」
という不満を感じていたとします。
その不満は、二人の関係においての重要度は大きいものでしょう。
二人の間で何かの問題点を解決して二人の関係を良くするためには、二人の関係において重要度の大きい問題点を解決できれば効果的ですよね。
そこでは、
「不満を感じる事柄を片っ端から解決するようにしていけばよい」
という考え方もあるでしょうが、これはたとえですが、大変な思いでジャガイモの切り方問題を解決しても二人の仲が良くなる効果は小さいでしょう。
実際のところ、重要度の小さい事柄で相手に対して言わば多くの「要求のチケット」を使ってしまって、肝心な事柄の要求に相手が応えてくれない、ということも考えられます。
男女の関係は、重要度の大きな問題や不満を抱えていますと、小さな事柄もその都度不満に感じるようになってしまうところはあります。
たとえば、「セックスレス」のような大きな不満や寂しさを感じていると相手の些細な振る舞いなどにも不満を感じたり、気持ちが引っかかってしまったりというのはあるものです。
言い換えますと重要度の大きな問題に満足を感じていたならば、日常の些細な問題は気にならなくなる
という良い効果があるものです。
しかし、この逆はあまりないものです。
つまり、小さい問題点をたくさん解決しても、大きな問題点が気にならなくなる、というのはあまりないですね。
ただ、普段においては、
「いつも重要度が大きいと感じた問題を解決しようとしているつもり。」
という認識は持っていそうですが、この「重要度」の判断というものは、結構この点の感覚は私たちはあいまいなものです。
二人の関係にとっての重要度、だけでなく、自分にとっての重要度、というものも、実はその判断が結構あいまいになることがよくあります。
その理由の一つは、
「その瞬間に感じた不満の大きさを基準に考えてしまう」
ところがあるからですね。
その瞬間に自分が感じる不満の大きさと、重要度の大きさは必ずしも同じではないものです。
それともう一つ言えますのは、
「解決が難しいか、簡単か、というのも重要度とはまた別の問題」
ということですね。
「重要度が小さいのに解決が難しい問題」
というのはよくあり、逆に、
「重要度が大きいけど解決が簡単」
というのもあるわけです。
重要度が小さいのに解決が難しいものは、これは実際のところ「ほっておく」というのも立派な手段です。
そこにエネルギーや気持ちがとられてしまう弊害があるからです。
一方で、二人の関係にとって重要なこと、自分にとって重要なこと、を選択するという意識は大きく意味を持ってきます。
重要度が大きいからと言って難しいとは限りません。
「セックスレス」という問題ですら、たとえば
「ある時、して欲しいと頼んだら、してもらえた」
「なぜか、頼む、ということは一度もしたことがなかった」
というケースも実際にあります。
「それはもともとごく軽いセックスレスだったからでは」
という気もしてしまうかもしれませんが、セックスレスはそういった事を含む微妙な気持ちがこじれているだけ、というケースも多いわけです。
別の場合においても、思っているより解決が難しくない、ということはあります。
もちろん全てそういったことばかりということではありませんが、セックスレスに限らず、ちょっとこれらの意識を持ってみると良いかもしれません♪