「セックスレス」というものは、その状態や原因が一見漠然としている事が多いけれども、その理屈や解消の方法は具体的なものがあります。

セックスレスというのは文字通りセックスが無かったりとても少なかったりすることですが、何が「無い」のか、というのはカップルによって様々ですよね。

それこそ、「触れ合いどころか会話すら無い」という人もいれば、会話や触れ合いはよくあるけれども、「挿入」することだけが無い、というカップルもあります。

それに、どういう状態が辛いと感じるのか、というのも人それぞれです。

「仲の良い触れ合いや会話があれば挿入は少なくても満足できる」
という人もいれば、 「とにかく挿入がなければ辛い」という人もいるでしょう。


そういったように、「セックスレス」という一言では、それが意味するところは様々なものを含みますから、やや漠然とした表現になりますよね。

その一方で、自分が現在「セックスレスで辛い」という時には、上で挙げましたように、
「自分は相手との関係の中で何が無いのが辛いのか」
というのを自分で考えてみるというのは、意外に見落としがちな点でもあります。

たとえばの話として、仮に、デートがないカップル、言わば「デートレス」というのを考えてみます。

デートレスが意味するのはデートが無い事となりますが、それはどういう行動が無いことをあらわすことになるでしょうか？

二人で買い物に行く行動はデートになるのでしょうか。
近所に夕食を食べに行くことはどうなのでしょうか。
映画に行けばデートになるのでしょうか・・・。

「買い物にいくことはあるし、夕食を食べに行く事もあるけれども、やはり私達はデートレスだと思う。」という人もいるかもしれません。

でももし、買い物と夕食を「休日に二人で手をつないで」したならば、それはデートにも見えます。

そうすると、「休日か平日か」というのが基準になるのでしょうか。
それとも、「手をつなぐかどうか」が基準でしょうか。

どうもそういう事ではなさそうですよね。

一つの大きな基準はやはり、
「その人は何が辛いのか」

ということです。

つまり、
「何が無いことが辛いのか」
という事と、それが現在得られているのかどうか、というのがその人にとっての「レス」かどうかの一つの基準となるでしょう。


二人で出掛けても、
「手をつないで歩く事が出来ないのが辛い」
という人であれば、その人には、買い物や食事があるか無いかよりも、
「手をつないで仲良く歩く」
ことが出来るかどうかがその人には大事な要素となるでしょう。

はたまた、
「休日に二人で映画に行く事があこがれだけど、それが出来ないのが辛い」
という人もいるかもしれません。

そういった事は人によってそれぞれですよね。

「現在辛いのは、何が無いから辛いのか」

によってその人のの基準が変わります。


ある時、ただ一言「デートレス」と言っても、それはだいぶ漠然とした表現になりますから、その次に
「デートレスの解消の方法は？」
と考えたなら
「二人の仲を良くする」
といったように漠然とした方法しか想像できなくなったりもします。

でも、極端なたとえとして、
「とにかく近所のスーパーの買い物に付き合ってもらえさえすれば私はデートレスを解消したと思える。」
という考えの人がいたとしたら、その人にとってのデートレス解消法としては、
「相手がみずからスーパーに行こうと誘ってくるほど仲が良くなるようにがんばろう」
という考え方は方法としてはずいぶん遠回りになるでしょうし、実際にどうしたらいいのかわからなくなりがちです。


セックスレスも同じような理屈があります。
「自分達はセックスレスなんだけどどうしたら・・・」
とざっと考えましたら、漠然とどうしたらいいかわからなくなりますよね。

でも、実はたくさんある具体的な理屈と方法をちょっと知るだけでいきなり近道が見えたりします。